2018.7.3 事件相談検討会報告

[News] 2018/07/10

2017年9月21日の増田崇弁護士のレポートのとおり,労働弁護団東京支部は本部で行っている判例研究会とは別に、発表者が自ら担当している担当した事件の発表と事件係属中であれば今後の対策を考える事件相談検討会を開催しています。

2018年7月3日には日本労働弁護団本部(連合会館4階)で,13名の弁護士が参加し,今年度第3回目の事件相談検討会を行いました。

 

河村弁護士が担当したのは,労働審判で一貫して復職を求めていたのですが,裁判所が雇止め無効の心証を得ていたと思われるにもかかわらず,要旨「復職しても苦労するだけ,あなたのためだから」という理由で,解決金の支払いの審判をしたという事件でした。

労働審判は事案の実情に即した解決をするものと言っても,当事者の希望に反する審判をしてよいのか,解雇の金銭解決制度の導入が議論に上っている中,労働審判のありかたやあくまで復職を求める場合の労働審判での弁護士の活動について議論をしました。

 

江夏弁護士からは,国際自動車(雇止め)事件の第一審判決の報告がありました。

1度でも契約更新の実績のある66歳以上の者はタクシー運転手の地位が認められたにもかかわらず,定年後再雇用直前であった65歳の者はその地位が認められませんでした。

控訴審に向けて,65歳の者にも会社との間で契約が成立する法的根拠,理屈について知恵を出し合いました。

労契法19条の活用だけでなく,合理的意思解釈などの手法により,会社の就業規則自体から契約成立の根拠を導出するべき等の意見が出ました。

このように,弁護士が集まり議論することで,一人で考えても煮詰まりがちな法律構成の組み立ての突破口を見つけ出すことができる,これが事件相談検討会の特長であり,労働弁護団東京支部の強みであると思いました。

弁護士 鈴木 律文

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国際自動車(雇止め)事件の第一審判決についての報道はこちらでご覧になれます。

共同通信

https://www.msn.com/ja-jp/finance/news/e4-bc-9a-e7-a4-be-e6-8f-90-e8-a8-b4-e7-90-86-e7-94-b1-e3-81-ae-e9-9b-87-e3-81-84-e6-ad-a2-e3-82-81-e9-81-95-e6-b3-95-e3-82-bf-e3-82-af-e3-82-b7-e3-83-bc-e9-81-8b-e8-bb-a2-e6-89-8b7-e4-ba-ba-e5-8b-9d-e8-a8-b4/ar-AAyCZK4

毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20180615/k00/00m/040/ 125000c

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