シンポ「本当に必要な長時間労働の抑制策とは何か?」の感想

[コラム] 2016/09/23

労働弁護団シンポ「本当に必要な長時間労働の抑制策とは何か?」に参加。東京新聞でいつも面白いコラムを書いているダイバーシティコンサルタントの渥美由喜さんの話、長時間労働抑制に取り組む三越伊勢丹労組、情報労連の話を聞いて非常に面白かった。

渥美さんの、人口減少社会におけるピラミッド式ではなくジェンガ式の業務変革の必要性、市民の三面性(職業人、家庭人、地域人)・企業の三面性(経済性、人間性、公共性)の価値向上の話、部下が育休や休暇をとれば上司の評価が上がるといった評価基準の転換の必要性など、共感する話がたくさん。少ない資源と限られた時間でいかに成果を出すかという観点で取り組む現場のコンサルの立場からすれば、労働時間規制をなくす政府の高度プロフェッショナル制度(労基法改正案)は論外とのことで、説得力がありました。

1日8時間労働で終わるような生産性を追求することこそが企業に必要で、そのために労使の自助努力でできることもありつつも、厳格な法規制と法違反の取締りの徹底的強化がやはり必要なのだということを改めて実感しました。

弁護士 今泉 義竜

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