労働弁護団関東ブロック・春の学習会(2017)報告

[News] 2017/02/05

弁護士の川口智也(東京法律事務所)と申します。2017年2月3日(金)~4日(土)に開催された労働弁護団関東ブロック春の学習会(in群馬)に参加しましたので、報告いたします。

学習会は、労弁関東ブロック会長・群馬労働弁護団団長の藤倉眞弁護士(藤倉眞法律事務所)による開会あいさつから始まり、まず、増田崇弁護士(増田崇法律事務所)が「労災の基本と法改正、精神疾患問題について」というテーマで、続いて指宿昭一弁護士(暁法律事務所)が「団体交渉のノウハウ・労働組合との連携」というテーマで講演されました。「労災」や「労働組合」は、新人弁護士にはとっつきにくい内容ですし、一人では勉強が難しい分野だと思います。しかし、いずれの講演でも、実務での経験を具体的にお話しいただいたことで、「労災」や「労働組合」についてのイメージをもつことができました。実際に、今後「労災」や「労働組合」の事件に取り組んでいく上で、とても有意義な内容だったと思います。

講演会の終了後には、懇親会が開催され、新人弁護士の自己紹介や恒例の各支部によるあいさつが行われました。69期の弁護士は9名が参加し、同期での交流を深めるとともに、各地域の先生方と交流し、日頃取り組んでおられる労働事件や各地域での労働弁護団の活動などについてお話を聞くことができました。

翌4日には、今野久子弁護士(東京法律事務所)が「労働契約法20条を活用した闘いについて~メトロコマース事件を中心に~」というテーマで講演されました。メトロコマース事件の法的な問題点だけでなく、原告の方の苦労や非正規労働者に対する差別の実態、今野先生の事件にかける思いなど、労働事件の現場の生々しい報告を聞くことができ、同期の方たちも感銘を受けていました。その後、労弁本部事務局長・嶋﨑量弁護士(神奈川総合法律事務所)より、安倍政権の「働き方改革」についての本部報告があり、近時の労働法制に関する動きを概観しました。時間の都合上、一部を省略せざるを得ない状況でしたが、できればもっと長い時間をかけて新人向けの学習会の1つとしてやって頂きたいほど興味深い内容でした。

今回の学習会は、新入会員向けのテーマを選んで頂いたことで、どの講演もよく理解することができましたし、ゆったりとした環境で、同期や多くの先輩方と交流することできました。次回以降の学習会にも、是非参加したいと思います。

弁護士 川口智也

懇親会で披露された、ブレイクダンス。